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資金調達サポート (事業計画書作成参考記事)

1. 事業計画書(ビジネスプラン)の必要性

事業計画書(ビジネスプラン)の必要性(なぜ必要?いつ必要?)は会社によりさまざまですが、当社への事業計画書(ビジネスプラン)の作成に関する依頼案件のほとんどは、資金調達を目的とした事業計画書(ビジネスプラン)の作成です。

事業計画書に関する参考書も最近数多く出版されていますが、当社の実感として、資金調達が必要ではない局面においては、全てを網羅した事業計画書を作成する必要はないと考えています。むしろと経営戦略を確立し、売上を拡大し、資金繰りやコスト管理をきちんと行うことに注力すべきだと思います。

一方、資金調達活動においては、事業計画書を作成することはとても重要です。会社概要やサービス・製品のパンフレット、決算書だけではなく、自社の投資・融資対象としての魅力や信頼性を伝えるための事業計画書を積極的に作成し、開示していくことは資金調達の成功を大きく左右します。

当社では、資金調達活動において、事業計画書(ビジネスプラン)は会社とお金の出し手との間の、もっとも重要なコミュニケーションツールであると考えています。そのため、資金調達のお手伝いをする場合には、必ず事業計画書の内容に踏み込み、事業計画書の作成支援や補足部分の作成業務を行っています。

資金調達業務はベンチャー企業の財務戦略、さらに経営戦略と密接に関連した業務です。したがって、事業計画書をきちんと作り、経営戦略、財務戦略とリンクした資金調達活動を行うことが重要なのです。

なお、当社の事業計画書作成実績として、会社設立前のベンチャー企業からIPO直前のベンチャー企業まで、ほぼあらゆるステージのベンチャー企業の事業計画書の作成をお手伝いしております。派手な案件は少ないのですが小さな資金調達案件を一つ一つ積み重ねた結果、これまでの事業計画書作成実績は50社以上、関与した資金調達の総額は累計30億円以上となっています。


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2. 事業計画書の構成

事業計画書の構成については、さまざまな参考書に詳述されています。

「事業計画書の必要性」でもふれたとおり、事業計画書の作成目的によってはいくつかの項目は不要になりますが、資金調達目的の場合にはほとんど内容を省くことは出来ず、全てを網羅したものを作ることが必要になります。

ボリュームとしては、プレゼンテーションで投資家に興味を持ってもらうような場合には簡潔なほうが良いわけですが、実際に投資・融資を実行してもらう場合にはそれなりのボリュームが必要になってきます。
当社の実績では、前半の定性情報部分が10−20ページ、後半の定量情報(数字)も同じく10−20ページくらいの範囲におさまることが多いようです。

大きな流れとしては、前半の定性情報部分で経営戦略を論理的に記述し、後半の定量情報(数字)部分で経営戦略を計数的に検証する、という流れになります。各項目の一貫性、整合性も重要です。

具体的な事業計画書の構成要素として、おおよそ下記の項目を網羅する必要があります。

※(1)〜(6)は事業計画書の目次順となります。
投資・融資共通の内容
(1)ミッション、ビジョン、経営戦略
(3)事業内容
(4)会社概要
投資の場合、特に重要な内容 融資の場合、特に重要な内容
(2)環境分析、SWOT分析
(5)利益計画
  ※成長性、株式上場の可能性を示す。
(6)資本政策
(5)利益計画
※返済の確実性を示すため、資金の使途および返済計画をきちんと作る。

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3. 事業計画書(ビジネスプラン)の書き方 Part1
 

当社が考える、事業計画書(ビジネスプラン)の書き方に関する考え方を構成要素別に整理してみます。
Part1は、文章、図表など定性情報が中心の前半部分です。

  1. ミッション、ビジョン、経営戦略
    それぞれの用語にさまざまな定義がありますが、当社なりに整理してみます。

    <ミッション>
    「そもそも何のために会社をやっているか」、という根本的な存在理由です。
    当社の経験では、ここがあいまいな会社は経営判断の軸がぶれやすく、短期的に売上・利益が稼げそうな案件に振り回されてしまい、結局儲からない、という事例が多いようです。
    あまり資金調達とは直結しない気もするのですが、見る人は見ています。

    <ビジョン>
    「会社としてこんな風になりたい将来像」と考えると整理しやすいようです。
    会社によって理念的なビジョン、数字も入った具体的なビジョン、などさまざまな書き方があります。
    起業直後はまずは生き残ることに集中することが大事、というのも真実ですが、起業家が持つビジョン以上に会社が大きくなることはない、というのも真実のように思います。

    <経営戦略>
    「ビジョンを達成するための基本的な方法」です。環境分析と現在活用できる経営資源との関係をきちんと押さえ、立案する必要があります。

  2. 環境分析、SWOT分析
    環境分析では、「市場の分析」、および、「競合の分析」を行います。
    いろいろなデータを集めることが必要になりますが、ただ集めるだけではなく、経営戦略との関係を考えて分析することが必要です。

    <SWOT分析>
    SWOT分析は環境分析と経営戦略とをつなぐ、とても重要な分析プロセスです。
    分析手法として幅広く普及していますが、S、W、O、T、を羅列するだけではあまり意味がありません。
    「クロス分析」をきちんと行うことにより、論理的に経営戦略の妥当性を示すことが出来ます。

  3. 事業内容
    会社の製品・サービスの内容を記述します。
    営業用に使用している資料を流用しても良いのですが、自社の価値の源泉、収益基盤を明確に示し、後半の利益計画の数字と結びつけて説明するのがポイントです。

  4. 会社概要
    ふだん使用している会社概要の内容に加え、株主名簿、取引先情報など機密事項も開示することになります。
    エクイティファイナンスの場合、投資家と機密保持契約(NDA)を締結します。


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4. 事業計画書(ビジネスプラン)の書き方 Part2
 

Part2は、数字、定量情報が中心の後半部分です。

  1. 利益計画
    この部分のみを指して事業計画と呼ぶこともあり、投資家によっては最初にこのページから読む人もいます。
    投資なのか、融資なのかによって作り方の発想が異なり、その違いを一言で言うと、下記のようになります。

    投資の場合:数年以内に上場できる利益計画になっているか。
    融資の場合:融資を返済できる利益計画、資金計画になっているか。

    部分的に省略も可能ですが、投資を受ける場合、下記のような構成になります。
    • 利益計画のサマリー
    • 予想損益計算書(3年分、月次ベース)
    • 予想貸借対照表(3年分、年次ベース)
    • 予想キャッシュフロー計算書(または資金繰り表、3年分、月次ベース)
    • セグメント別売上・原価計画(3年分、セグメント別、月次ベース、金額だけでなく数量も示す)
    • 人員計画
    • 販管費計画(3年分、月次ベース、勘定科目別が望ましい)
    • 投資計画

  2. 資本政策
    資本政策というのは一般的には耳にしない言葉です。
    未上場のベンチャー企業についていえば、「上場までの資金調達において、株式を誰に、いつ、いくらで発行していくかという計画」を指しており、資本政策の作成には一定の流儀があります。
    上場時の想定資本構成から現時点にさかのぼって作成していくのが一般的ですが、スタートアップからアーリーステージのベンチャー企業の場合、あまり作り込むよりも将来の資金調達における柔軟性を残すような条件で株式を活用した資金調達を試みることになります。
    また、投資家が用意した資本政策を受け入れるのか、自社で資本政策を立案して投資の交渉に入るのか、によっても資金調達活動の結果は大きく異なってきます。
    当社はあくまで事業会社の立場にたち、事業価値を高めるための資本政策を立案しますが、投資家にもきちんとリターンを取ってもらい、キャピタルゲインで儲けていただく、という視点も含んだうえで資本政策を作成します。
    資本政策の特徴として、完全な答えがたぶんないこと、また、一度実行する後戻りできないことが挙げられます。いろいろな不確定要素の中、外してはいけないポイントをきちんと押さえて資本政策を作っていくことが重要です。
    最後に、株式を活用した資金調達に際しての投資契約には大きな注意を払わなくてはなりません。昨今、法律や各種規制の緩和により資金調達の手段が広がった一方、個別の資金調達手段のメリット、リスクに関する正しい知識に基づいて資本政策を立案することの重要性が高まってきています。

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5. インフォメーションパッケージと交渉プロセス
 

資金調達にあたり、資金の出し手に提出する書類一そろいのことをインフォメーションパッケージと言います。
全てが必要なわけではありませんが、準備するのに時間がかかるものもありますので、資金調達の初期段階で確認しておくことが必要です。
一度揃えておけば投資家との交渉もスムーズに行えますし、投資家からの印象も良くなります。

  • 事業計画書(利益計画を含む)
  • 会社概要
  • 登記簿謄本(履歴事項全部証明書)
  • 印鑑証明書(会社代表印、代表者個人印)
  • 定款
  • 過去の資金調達に関連する株主総会などの議事録
  • 決算書、申告書、営業報告書(過去2-3期分が一般的だが過去分全て必要になることも)
  • 当期の試算表(月次決算を行っていればさらに良い)
  • 重要な契約書(オフィスの賃貸借契約書も含む)
  • 資本政策(株主名簿、株式上場予定時期を含む)

以上のインフォメーションパッケージをそろえながら、投資家との交渉に入っていくことになります。

当社では、投資家の紹介や交渉プロセスにおいても支援を行っております。多様な投資家のネットワークにより、会社の財務戦略において最適な投資家からの調達をサポートできることが特徴です。


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